【 つれづれ。。。 】
30半ば独身彼女無し男性の生態をリアルかつドライに描き続ける
ソウルライフレコード店長の小杉です。
突然ですが、いわゆる「見知らぬ人への親切」ですが、これが
自然にスっとできる人間になりたい、というのは大方の善良なる
人々の心の奥底にある願望ではないでしょうか。
なかなかこれができないものなのです。
自称善良なる人間の一人たる店長小杉も、電車の中でご老人に
席を譲ることすら、なかなか自然な流れでできません。
「ヘタをしたら失礼にあたってしまうかも?」などと色々な事を
頭の裏のほうで考えてしまうのです。理由としてはまあこれが
一番大きいのですが。
前の休日、コインランドリーで洗濯していた時もこのような
事態がございまして。
30過ぎ独身彼女無し男性の休日にとって、コインランドリーの
洗濯機と乾燥機が回る小一時間は、来し方行く末を深々と考える
自省の場、でもございます。
何故に休日のこの時間、たった独り横に彼女も無く回り続ける
機械をただただ見ているのか。何故なのか。
結局「前ブッシュ政権が悪かったに違いない」という結論に
達したとき、年のころ60歳くらいの男性の方がコインランドリー
に入ってこられまして。
洗濯はもう終えられていたのでしょう。洗濯ものを乾燥機に
放り込み、100円玉数枚を入れボタンを押したのですね。
ここで「!」と思ったのです。
その乾燥機、店長小杉も一度痛い目にあった、ドアがうまく
閉まらないものなのです。
しかし時すでに遅く、男性の方もそれに気づいて返金をしよう
としましたが、スタートボタンを押してしまったためお金が
返ってきません。
なんとか力ずくでも乾燥機のドアを閉めようとバンバン押す男性。
でも閉まりません。
そのドアは押してもダメなのです。
他の方法を考えないと。
10分ほどドアを押し続けた男性も押す事をついに諦め、他の
方法を考え始めました。
イスをドアの前に持ってきて押さえる、ホウキをつっかえ棒に
する、色々な方法を試していますが、ドアはあえなく
「パタン・・・」
と開いてしまいます。
新たな方法を試し、それが失敗するたび、店長小杉も
「手伝いましょうか?」と声をかけたくなるのです。
ただ、もはや機会を逸してしまいました。
10回目のチャレンジ、男性が乗ってきた自転車の荷台に巻きつけて
あったゴムバンドでドアごと乾燥機を縛ろうとしていたとき
跳ね返ったゴムが
「バチン!」
と男性の顔面を直撃しまして。
その瞬間、もはやこれは乾燥機と男性の「戦い」となったので
ございます。男性の赤くなった顔からは
「コイツ、このオレが何とかしてやる!」
というオーラがギラギラと漲っておりまして。
ここで手伝うことはこの方の「男」を落とすことになりかねません。
仮に敗北したとて、納得の敗北でございましょう。
そういうわけで激闘30分、ゴムバンドとホウキの柄のあわせ技による
男性の勝利を見届け心の中で拍手を送った時に気づいたのです。
戦いに熱中するあまり、自分の洗濯機に洗剤を入れ忘れていた事を。
私程度の人間は「親切よりまず自分のこと」かも知れません・・・。
それでは、今回のメールマガジンはこのあたりで・・・。
韓国音楽専門ソウルライフレコード